2013.07.20 Saturday
安斎桃

数週間前に、中川ちえさんとかわしまよう子さんの、互いの新刊(「まよいながら、ゆれながら」と「ブータンが教えてくれたこと」)発売記念の「しあわせってなんだろう?」というトークショーを聞きに行ってきた。
幸せとは?という問いに対する色々な話の中で、かわしまさんの言った「人と比べない」という言葉がとっても印象的だった。
人と比べると、ぶれたりもする。しかし自分自身が心から良いと思わなければしかたがない。
「比べない」というはっきりした言葉として目の前に出された時、とってもしっくり来たのだった。
もちろん、「比べない」ことと、人の色々な生き方を見たり読んだりすることは、また別の話で、誰かの一生懸命生きるさまは、ヒントや気付きをくれるものだ。

写真を撮った「まよいながら、ゆれながら」(文、中川ちえ)が6月に発売されてから一ヶ月半たった。

福島のあんざい果樹園の震災後の2年を綴った本。
震災後、というのであれば、たくさんの人々を取材するのも大事だし、それも読みたいけれど、ひとつの家族にフォーカスすることで見えてくることもあると思う。

どっしりとおおらかな両親、自由な魂を持ち、良いと思うことを行動に移すのが早い次男坊、しっかり者でこまやかに愛情深いその奥さん、天真爛漫なこども達の魅力的な家族。
彼らの2年。

理不尽さ、悲しみ、痛み、明るさ、希望、全部ひっくるめて抱いて、自分の道を進む姿は、光だなと思う。

鶴田真由さんがmille booksのwebや本のフライヤーへのコメントに「中川ちえさんの文章にはとても愛情が感じられ、そしてなるべく感情的にならないようにとたくさんのエネルギーを使って書いていらっしゃる様子が伺えました。」と書いていらした通り、安斎家と親しいちえさんがなるべくフラットな目線で描いていることで、起きてしまったこと、それを受けてどうしたか、そのものの形が提示され、読む人それぞれが受け止める余白があると思う。

皆の魂を感じながら、つながりながら、さあ、どう歩こうか。
≫まよいながら、ゆれながら、のことを、あらためて。 | 08:27 | 日々 | comments(0)

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